ストローを通じて環境問題に触れるSDGs絵本
ディー・ロミート 文、ズユェ・チェン 絵、千葉茂樹 訳、光村教育図書株式会社出版、プラスチックストローを通じて、地球環境問題について考えるえほん。
ストーリー お話の内容
5000年以上も前に古代シュメール人によって使われていた葦のストロー。
以降、ストローは、使いやすいように改善されながら、進化していきます。
1960年代にプラスチックストローが作られるようになったそうです。
そして今、プラスチック製品が海を汚して、海で暮らす生き物たちの命を脅かしているという現実。
私たちに何ができるのか、この絵本を通して考えてみてはいかがでしょうか。
どんな絵本?
ストローの歴史を知ることからこの絵本は始まります。
5000年以上も前に古代シュメール人によって使われていた葦のストロー。
シュメールの都市国家ウルの女王プアビのお墓から発掘された、世界で一番古いストローだとされる、ラピスラズリと金でできたチューブ。
植物の茎や、銀や銅のチューブ、ライ麦の茎の味を改善するために発明された、鉛筆に紙をクルクルと巻き付けて作られた紙のストロー。
そして、紙をロウでコーティングして、水に強いストローが作られました。
以降、改善されながら、進化していき、誕生した曲がるストローは、患者さんがベッドに寝たまま飲むことができると、病院でよく売れたそうです。
1960年代、プラスチックストローが作られるようになり、世界中にカラフルなデザインの様々なプラスチックストローが溢れ出します。
そしてこの時から、これまでに作られ、捨てられたプラスチックストローをはじめとした、様々なプラスチック製品が、今、海を汚して、海で暮らす生き物たちの命を脅かしています。
世界中でプラスチックストローの使用が見直され、紙のストローや、生分解性のストローを使う会社や施設が増えています。
生分解性のストローとは、トウモロコシをはじめ、サトウキビ、 イモ類などから澱粉を取り出し、それを発酵させて得られる乳酸を重合させて高分子にしたもので作られている、プラスチックポリ乳酸(PLA)という樹脂を原料とした植物由来の生分解性プラスチックの一つで、バクテリアの力で完全に分解されて土に還り、 焼却しても、有害なガスや残渣は一切発生しません。
このようなストローがある今、プラスチック製のストローを使わないという選択ができるのではないでしょうか。
また、他にも私たちに何ができるのか、この絵本を通して考えてみてはいかがでしょうか。
地球の環境を守るために大切な『3つのR』
Reduce ごみを減らす
Reuse 再利用する
Recycle 資源として再利用する
加えて、もうひとつのR、
Refuse 必要ないものを断る
を心がけようとこの絵本は伝えています。
本の情報データ
文 ディー・ロミート
絵 ズユェ・チェン
訳 千葉茂樹
発行 光村教育図書株式会社
2023年9月30日 初版第1刷発行
ISBN 978-4-89572-147-9 (9784895721479)
32ページ 22 x 0.8 x 28 cm
原作 THE LAST PLASTIC STRAW
原作はこちらの洋書となります。
本の情報データ
文 Dee Romito
絵 Ziyue Chen
出版社 : Holiday House
発売日 : 2024/7/2
ISBN 978-0823458783(9780823458783)
40ページ 21.69 x 0.3 x 27.97 cm
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